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【開催レポート】中途入社オンボーディング、特効薬ってあるの?みんなでオンボーディングを考えよう

9月に行った新卒オンボーディング企画に続き、今回は中途入社のオンボーディングにフォーカスして、互いの実践・悩みを持ち寄り、“本当の効果”を探る場としてイベントを開催しました。

当日は Share Working Studio35(新橋)にて、約50名の方にご参加いただきました。

ラーニングバー形式でアルコールを飲みながらリラックスして対話


■ゆめみ様の取り組み紹介

まずは株式会社ゆめみの太田様より、オンボーディングの取り組みについて、理論的背景を交えながらご紹介いただきました。

主なポイントは以下のとおりです。

・オンボーディングの仕組みを「定着」と「活躍」の2つの視点から構築すること。

・RJP 理論を踏まえ、入社後の期待と現実の乖離を極小化すること。

・新人の能動性を引き出すために、「規則・固定・付与」の観点から働きかけることの重要性。

こうした観点を中心に、理論と実践を行き来しながらお話しいただきました。

なかでも、「流行に反応するな、原理に立ち返れ」という言葉が強く印象に残りました。

自社の取り組みを「組織社会化論」に照らして考察されており、理論と実践が明確にわかる講義内容でした。

ゆめみ株式会社 太田 昂志様


■ダイアローグ — オンボーディングのリアルを語り合う

続いて、参加者同士で「今、どんな悩みを抱えているのか?」をテーマにダイアローグを実施しました。

「配属先任せ」「ネットワーク構築が希薄化している」「言語化していない暗黙知がある」

など、どの企業も共感する課題が数多く挙がり、課題解決の難しさを実感しました。


■各社プレゼン — アルー様・NEC様・日本航空様・他1社

アルー様、NEC様、日本航空様、他1社より、オンボーディングの具体的な事例をご共有いただきました。

どの企業も、キャリア採用者の多様なバックグラウンドへの対応や、入社後の社内ネットワーク構築の支援、そして受け入れ側の現場における意識とリソースの不足が共通の課題であると認識していることがわかりました。

一方で、「入社後のフォローアップアンケート」による課題の早期把握や、「アドバイザー制度」、「入社同期との交流会」などにより、体系的な支援を提供しようとしており、中には「AIを活用したメンタリングエージェント」といった新たな技術の導入も検討しており、参加者が今後の施策を考える上でのヒントが散りばめられていました。

日本航空株式会社 高橋 且泰様
日本電気株式会社 玉田 宗子様


■箸休めプチ・ラップアップ — MALL 中原淳より示唆

イベントの折り返しでは、MALL中原淳より理論的な背景を踏まえたラップアップがありました。

中途採⽤者にも新卒にも「選ばれる組織」をつくる必要性を改めて説いていただき、登壇した各社へのフィードバックもあり、参加者の理解が一層深まりました。


■グループ対話 — これからのオンボーディングを考える

「中途社員にとって本当に意味があるオンボーディングとは?」をテーマに話し合い、フェス形式でそれぞれの島で発表し合いました。

各グループからは、「受け身ではないオンボーディング」「上司が選べるオンボーディング/カスタマイズ方式」「暗黙知チャット(AI化)」等、関係性の構築・強化や仕組み・制度の改善のみならず、テクノロジーの活用等多岐に亘るアイデアが出ました。


■まとめ

今回のイベントでは、中途採用者に対して、オンボーディングがコミュニケーション不足等で、現場・属人化・OJT任せになり、その結果エンゲージメント不足や価値観のコンフリクトを生んでいるということがよくわかりました。

今後の方向性としては、先日行われた新卒採用者のオンボーディングと同様に双方向のコミュニケーションが肝要であるということを改めて感じました。

AIやテクノロジーを活用しつつ、オンボーディングをカスタマイズしてあげること、そして多様なバックグラウンドを持つ中途採用者に対して画一的な施策ではなく、可能な限り上司や本人に合わせてカスタマイズしていくことが大切であることがわかりました。

ご登壇いただいた各社の皆様、そしてご参加いただいた皆様のおかげで、多くの学びが生まれた会となりました。

本当にありがとうございました。